発酵水は、母なる海の恵みの日本在来の天然海藻(緑藻類・褐藻類・紅藻類)
およそ30種類を独自製法で長期自然発酵させて、手づくりで原液づくりをしている発酵飲料です。

生まれたての赤ちゃんがなんでも舐めたがるワケ





今日は現代日本に大変多い清潔症候群の方へ、とてもうんちくに富んだ
コラム、「生まれたての赤ちゃんがなんでも舐めたがるワケ」ご紹介致します。

たしかに赤ちゃんは何でもよく舐めますよね。
それにはしっかりとした理由と、動物としての本能などがありました。

そう教えてくれたのは東京医科歯科大学名誉教授の故藤田紘一郎さんです。

特に昨年の過去記事で「土食」をご紹介したことは、強く記憶に残っていますが、
※『人類は何千年も前から「土」を食べてきた』(2024.01.21)」
ここで再び繋がりました。

土食は腸内細菌の大腸菌を増大させたり、そして感染症予防などの目的がある
といいます。

詳しいことは、藤田紘一郎さんの著書『脳はバカ、腸はかしこい』から、一部抜粋
編集して「生まれたての赤ちゃんがなんでも舐めたがるワケ」を引用しましたので、
少しでも皆さんの参考になりましたら幸いです。

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『脳はバカ、脳はかしこい』
藤田紘一郎著 三五館

腸を可愛がれば、脳はよくなる
生まれたての赤ちゃんがなんでも舐めたがるワケ

脳と同じように腸に関しても、私たちは「個体発生と系統発生」の概念を
持ち合わせていないのではないかと思われます。

子どもがアトピー性皮膚炎やぜんそくにならないようにするには、
「落ちたものを拾って食べましょう」と私は呼びかけていますが、
素直に私の意見に従った人はほとんどいません。

しかし腸の「個体発生」について少しでも勉強した人ならだれでも、
幼児は落ちたものを拾って食べることが、腸のその後の発育に必要で
あることに気づくはずです。

すでに述べたように、お母さんの体内にいる10カ月と、生まれてすぐの
数カ月で、人間の子どもは生物の進化をたどるような「個体発生と
系統発生」を繰り返しています。

地球が誕生したのが約46億年前、生物が誕生したのは約40億年前でした。
そのころは宇宙線という放射能がとても強くて、地表には生物が生きて
いけなかったのです。

放射能の影響が少ない深い海の底に初めて生物が生まれたのです。

胎児も最初に発生するのは羊水の中です。
羊水は海とほぼ同じ成分でできていますので、胎児も海の底に生まれている
ようなものとみなしていいでしょう。

また、生物が最初に誕生した地球には酸素がありませんでした。
生命が誕生する子宮の中にも、酸素がありません。
酸素のない地球の環境に生まれた生物と、子宮の中で誕生する胎児は
同じことになります。

やがて地球には酸素が少しずつ増えてきました。
生物は好気的な細菌を細胞の中に取り入れてミトコンドリアにし、酸素を
エネルギー源として使う動物という種に進化しました。
そのときの動物には、腸だけしかなかったのです。

お母さんの体内でも、臍帯から酸素をもらうようになった胎児は「動物の
ような成長」をします。
まず腸が最初につくられます。
脳や心臓はそのあとにできるのです。

10カ月目に胎児は母親の胎内から出てきます。
しかしそのときは10カ月早産で生まれますので、「一人前の人間」では
ありません。
生まれたばかりの赤ちゃんは、酸素が増えてきた地球上に住んでいた
原始的な脊椎動物と同じ状態なのです。

彼らの多くは大地で泥まみれの生活をしていました。
土を舐めていたのです。


https://food-mania.jp/foodtech-peat/より

人間の赤ちゃんが何でも舐めたがるのは理由があったのです。
それは生まれたての赤ちゃんが土の上にいた原始的な動物と同じ
状態にあるからです。

何でも舐めて赤ちゃんの腸を大腸菌だらけにしているのです。
その証拠には普通に生まれた直後の赤ちゃんの腸は決まって大腸菌だらけ
になります。
赤ちゃんが何でも舐めたがるのを「ばっちい、ばっちい」といって阻止すると、
その後、赤ちゃんの腸の正常な発育を望めなくなるのです。

消毒したお皿で、無菌に近い食品を赤ちゃんに食べさせているのは人間だけです。
パンダは生まれたらすぎに土を舐め、お母さんのウンチを舐めます。
そうしないとパンダになれないからです。

笹を消化する酵素をパンダ自身は持っておらず、腸内細菌が消化酵素を持って
いるので生まれたらすぐにパンダの赤ちゃんは腸内細菌を増やそうと土を
舐めているのです。

コアラもユーカリを無毒化する酵素を持っていません。
腸内細菌が持っているからコアラも早くから腸内再起を増やそうと努力
しているのです。

柱の木の繊維を食べているシロアリも、自分自身は木の繊維を消化する
酵素を持っていません。
腸内細菌が持っているのです。

このように人間以外の動物は、生まれた直後から腸な細菌を増やそうと
努力しているのです。

ところで、皆さんは地鶏と飼育小屋で飼っているブロイラーとどちらが
元気か知っていますか。
どちらの肉が美味しいかも知っていますか。
答えは地鶏です。
地鶏は土壌菌のついた餌を食べているからです。

私たち人間も本当は土壌菌を食べたほうが元気になるのです。
このことは前章でも述べたのですが、誰もわかってくれませんので、
私は土壌菌を毎日カプセルに入れて飲み、私の腸内細菌の変化を調べています。
おかげで以前より元気になりました。
しかし私ひとりの実験では説得力がありませんので、とても元気な学者で
ある東京農大の小泉教授にも土壌菌を飲んでもらったという話は
前にした通りです。

人間が食物以外で、特に土が無性に食べたくなる症候を土食症といいます。
この土食症は2000年以上も前、すでにヒポクラテスによって記録が
残っているほど古くからあるものです。

限られた特定の種族や民族に発症するものではなく、人類が移住するすべて
の大陸、ほとんどすべての国で観察されています。

米国・ニューヨークのコーネル大学でヒューマン・エコロジーを研究して
いるS・ヤング博士らは、2011年6月の「ザ・クオータリーレビュー・
オブ・バイオロジー」に、人間が土を食べるのは毒物や病原体から胃腸を守る
ためである可能性が高いと発表しました。

博士らは、宣教師たちや植民地の医師、冒険家、探検家の記録や、
文化人類学者の報告など、信頼できる480以上の土食についての記録を、
データベース化しメタ分析を行いました。

その結果、土食が生じる理由として最も合理的で可能性が高いのは、
感染症の防御のためであることがわかったということです。

土食の例として最も多いケースが、妊娠初期の女性と思春期以前の子ども
であり、両者に共通するのが、免疫力の低下で感染症にかかりやすい時期で
あるということ、また事例が多い地域は熱帯が多いため、食中毒による
感染が多いということなどから、このような結論を出したようです。

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