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およそ30種類を独自製法で長期自然発酵させて、手づくりで原液づくりをしている発酵飲料です。

脳も筋肉も実はウイルスの助けで出来ている


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脳も筋肉も実はウイルスの助けで出来ている
2020年10月10日 19時39分投稿分の再投稿

新型コロナウイルスで話題の昨今ですが、実は人や動物に感染するとされる約5,600種類のウイルスのうち、私たちの体内には少なくとも39種類もの共生ウイルスがいるといいます。

それらの共生ウイルスが病気を引き起こすこともあれば、人体に有益な働きをすることもあるとされていて、まだほとんど分かっていないのが実状です。

例えば、先日のブログ「医者も知らない活性酸素のすごい働き」でもお伝えしましたように、悪玉の代表格のように言われている活性酸素にしても、
①体内に侵入したり出現した、病原体や異物を殺す
②細胞の増殖を促し、不要な細胞や老廃物を分解する
などの知られざる重要な働きがあります。

このように、一元的な面だけではない働きが、ウイルスにもあると考えたほうが良いように思います。
それは、ブログ「海の豊かさはウイルスのおかげ」でも少し触れていますので、よろしければご参照ください。

それでは、朝日新聞 GLOBEさんの記事「脳も筋肉も、実はウイルスの助けでできている 最新研究で見えてきた世界」を、下記のアドレスからご覧になり、参考にされてください。

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脳も筋肉も、実はウイルスの助けでできている
最新研究で見えてきた世界
朝日新聞 GLOBE World Now
2020.09.09
https://globe.asahi.com/article/13707574

■東京医科歯科大の石野史敏教授
哺乳類の母親がおなかの中で子どもを育むのに欠かせない胎盤。
鳥類や爬虫(はちゅう)類にはない大事な臓器は、ウイルスなどが外から運び入れた遺伝子によってつくられたことが近年の研究でわかってきた。

進化の歴史の中でウイルスはどんな役割を果たしてきたのか。(中村靖三郎)
「やっぱりこれだったか」。2003年。東京医科歯科大の石野史敏教授(64)は、実験結果が明らかになって喜びに沸く研究室からすぐ共同研究者でパートナーの石野(金児)知子・東海大教授に連絡を入れた。

人の設計図であるゲノム(全遺伝情報)の中で、役に立たない「ガラクタ」と見られていたウイルスに似たDNA配列に、胎盤をつくるのに必須の機能があることを突き止めたからだ。
その結果を確信し、10年以上前から研究を続けてきた石野知子教授は答えた。「やっぱりね」

石野史敏教授らがPEG10という遺伝子を見つけたのは2000年ごろ。
哺乳類だけが持つ遺伝子の中に、ウイルスにかかわる配列を探していてようやく見つけ出した。
この年、胎盤で機能するウイルス由来の遺伝子がヒトと霊長類に共通して存在することが別の研究グループから報告されたが、哺乳類全体に残された遺伝子を発見したのは初めてだった。

当時、物珍しさはあったものの、そうした遺伝子に重要な機能があると考える人はほとんどいなかった。
しかし、石野史敏教授らは「きっと大事な機能があるはず」と予想した。

ただ問題は、それを確認するには、時間もお金もかかることだった。
実験には4、5年を要し、費用は年間数千万円。結局何も出てこなかったら……。
それでも石野教授らは一か八かの賭けに出た。3年後、ついに遺伝子の機能を確認できた。

2003年、研究成果を初めて発表したフランス・モンペリエでの国際学会の様子を石野史敏教授は今でもはっきり覚えている。
みな口をつぐみ、シーンと静まりかえった。「それぐらい意外すぎて、誰も予想していなかった」(石野史敏教授)。

研究は続く。哺乳類はいつ胎盤を獲得したのか。
そのなぞに迫るため、石野史敏教授らは進化の過程をさかのぼってゲノムを調べていった。
すると、胎盤形成に関わる遺伝子PEG10が、カモノハシなど卵から生まれる単孔類にはなく、そこから分岐し、母体から生まれるカンガルーなど有袋類やヒトなど真獣類に共通してあることがわかった。

その遺伝子の配列は、まだ恐竜が生きていた1億6000万年ほど前にウイルスなどによって外から入って取り込まれた可能性を示していた。
哺乳類などの祖先がまだネズミのような姿をしていたころのことだ。

「胎盤を作る能力を持った生き物が生まれた時期と、胎盤を作る遺伝子を獲得した時期が全く同じだとはっきりしたわけです。
進化の過程で外から入ってきた遺伝子が、生物をがらっと変えてしまうようなポテンシャルを持っていた」と石野史敏教授はいう。

遺伝子PEG10の機能を調べるために使ったマウスの実験。
通常のマウスでは胎盤が形成されるが(上)、PEG10を取り除いたマウス(下)では、不完全な胎盤しかつくられなかった。
こうしたウイルス由来の遺伝子が胎盤だけでなく、脳の機能や筋肉の発生にも関係していることが、次々と明らかになってきている。

人の遺伝情報をすべて解読しようとする国際プロジェクト「ヒューマン・ゲノム・プロジェクト」が始まったのは1990年。03年に解読完了が宣言された。

そこで明らかになったのは、人の体をつくるたんぱく質を生み出すのに関わっている遺伝情報の部分はわずか1・5%で、残りの大半はよく分からない配列や無意味な配列の繰り返しだったということだ。

さらに、全体の8%ほどは、ウイルスなどにより外から入ってきたものだった。
石野教授は「我々のゲノムは、ほとんど何もわかっていないに等しいのではないか」と話す。

胎盤の進化をもたらしたと考えられるウイルス由来の遺伝子は一つだけではない。
最も原型とみられるPEG10がゲノムの中に入った後も、数千万年前までの間に次々と様々な遺伝子がウイルスなどによってもたらされたとみられている。ただ、まだ謎は多い。

ウイルス感染は生物に多くの死をもたらす。
一方で生物はそれを活用して生き残っていく術も得ていった。

石野史敏教授は言う。
「生物にとって外界の環境は常に変わっている。その中でたくましく生きていくために、我々も常に変わってきた。その原動力の少なくとも一部は、外から入ってきた遺伝子だった」

中村靖三郎
朝日新聞GLOBE編集部員


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