がん治療は是か非か 専門医が語る「がん放置療法」の現状

※紅葉 奥静(おくしず)にて

※紅葉 奥静(おくしず)にて
昨日に引き続き、大変話題を呼んだ故近藤誠医師の「がん放置療法」の記事をご紹介致します。
この40数年間、がん死は日本人の死因のトップを占め、変わっていません。
でも、がん治療において、まだ一部の医療機関だと思いますが、患者さんにがん治療を受けるか、
受けないか、つまり、そのまま放置する選択肢もあることを、提言するところもあるそうです。
ほとんどの医療機関がまだまだ高圧的で威圧的な旧態依然のままですが、こうした動きが広がって
行って欲しいと思います。
それでは、故近藤誠医師と在宅緩和ケア医の萬田緑平医師の対談の一部も掲載したNEWSポスト
セブンさんの記事『がん治療は是か非か 専門医が語る「がん放置療法」の現状』を、下記の
アドレスからご覧ください。
がん治療は是か非か 専門医が語る「がん放置療法」の現状
NEWSポストセブン 2016.12.11 16:00
https://www.news-postseven.com/archives/20161211_474424.html?DETAIL
「がん放置療法」の近藤誠医師
写真2枚
現代の怪談のひとつに、「がん死が減らない」ことがある。
かなり前から「がんは治る病気になった」「手術も抗がん剤も目ざましく進歩」「とにかく早期発見・早期治療を」と、国も医療界も連呼している。
しかし、がんで死ぬ人は1981年以来増え続けて、なんと35年以上も「日本人の死因のトップ」に君臨。
「治る病気」には、全くなっていないのが現状だ。
「早期発見・早期治療」が功を奏していないことも、前立腺がんのPSA検診や、乳がんのマンモグラフィー検診でよくわかる。
検診が強く勧められ、「がん」と診断される人が以前の10倍前後に増えているが、がん死は全く減っていないのが現状なのだ。
◆あわてて治療して早死にする人、治療しないで長生きする人
著名人が人間ドックでがんが見つかり、治療に突入して、いたましい最期を迎える例が、あいかわらず多い。
タレントの大橋巨泉さんは人間ドックで「胃に疑問な部分がある」と言われて内視鏡検査で早期胃がんと診断され、11年間に手術5回、放射線治療4回、抗がん剤治療を2回。
やせ衰えて病院のベッドと車椅子で長期間を過ごし、結局がんに命を奪われた。
亡くなる数か月前のエッセイでは、「老いた体をベッドに横たえ、たまに車椅子で外に出ればすぐに高熱を出す始末」「ボクにはこれ以上の体力も気力もありません」と、精も根も尽き果てた様子だった。
またエネルギッシュに活躍していた元横綱千代の富士(先代の九重親方)は、人間ドックで早期すい臓がんが見つかり、手術をするも1年で亡くなった。
同様に歌舞伎役者の第18代勘三郎さんは食道がんの手術から4か月で、女優の川島なお美さんは、肝内胆管がんの手術から1年余りで亡くなっている。
一方、俳優の緒形拳さんを始め有名無名を問わず、がんの治療を拒んでいままで通りに何年も活躍し、亡くなる直前までふつうに暮らした人も数多くいる。
◆卵巣がんやスキルス胃がんを放置して何年もふつうに暮らす患者も
「がん放置療法」の近藤誠医師と、外科医から在宅緩和ケア医に転じた萬田緑平医師は、ともに大学病院勤務時代、がん治療に苦しみ抜いて亡くなる大勢の患者を見て「がんの治療をしないこと、やめることは、生きるのをあきらめることではない。よりよく長く生きるための、賢い選択だ」という結論に達したという。
対談集『世界一ラクながん治療』(小学館)で、確信をもって、こう語りあっている。
「萬田さんは、がんになったら治療を受ける?」
「いや、全く受ける気ないです。外科医時代は、苦しくて悲しい死ばかり見てきました。いまは患者さんにも、がんを治そうとする治療はいっさいしません。『治療をあきらめるんじゃない。治療をやめて自分らしく生きるんだ』というのが僕のモットーです」
「僕も同じ。ここ40年、検査も健康診断も受けてない。なにか見つけると気になるし、それであわてて治療すると、苦しんだり、早死にしやすいから」
「僕の母は10年以上前に超早期のすい臓がんと診断された。もちろん、手術はさせませんでした。母はいまも元気に水泳してます」
対談には、25cmの巨大な卵巣がんと腹膜転移を抱えて、腹水を抜くだけで3年以上、ふつうに子育てと仕事をしている40代の女性や、悪性度の高いスキルス胃がんを放置して会社経営を続け、9年目に食が細ってきても海外旅行を楽しみ、初診から10年近く生きて72歳で亡くなった男性など「生気にあふれた末期がん患者」も数多く登場する。
「僕の患者さんにも、がんを治療しないで様子をみたら、全身に転移が見つかってからも10年、20年と生きた人、がんが消えた人が大勢います。数万人の患者さんを診て改めて、がん治療を続けるほど苦痛が長引き、命が縮む。がんは治療しない方が長生きする、と実感しています」
「いま進行がん、末期がんでもモルヒネなどで苦痛をきちんと抑えてゴルフや旅行を楽しみながら、何年も生きる人はたくさんいますからね」
萬田医師は、がんの治療をやめて家に帰ったがん患者の「明るい旅立ち」によく立ち合うと言い、「(スマホを取り出して近藤医師に)この写真、見てください。なんと亡くなる前日ですよ」。
「おじいちゃんがベッドで家族に囲まれて…うれしそうにピースしてるね。(医療崩壊した)夕張市のおばあちゃんが、がんを治療しないで家でふつうに暮らして、90歳で亡くなる前日まで、好物のおまんじゅうを食べていた、というニュースも見ました」
「僕が診てきたがん患者さんも、亡くなる日まで家族とおしゃべりしてコトッと逝ったという人が、けっこういます。本人の望み通りに家で過ごしていると、容態が急変ということはなくて、スーッと亡くなります」
◆日本人の死に方の転換期。この10年「老衰死」が急増
戦後、ずっと減り続けていた「老衰死」の数が、高齢者人口の増加とともに10年前から増え始め、2015年には戦後最高の7万5340人に達した(厚労省『人口動態調査』)。この10年余りでほぼ3.5倍に増えた計算だ。
背景には「最後までとことん治療されるより、なるべく自然に息を引きとりたい」という望みの高まりがある。
点滴や胃ろう(腹部にあけた穴から、胃に直接チューブを入れて流動食を流し入れる方法)などの延命治療を望まない人も増えている。
千葉県の「終末期医療のあり方について」という県民アンケートで、延命治療について、9割以上が「望まない」「どちらかというと望まない」と回答。
日本人が、生活の質(QOL)とともに死の質(QOD=クオリティ・オブ・デス)」について自分なりの考えを持ち始めているのだ。
かつて日本人の多くは住み慣れた家で、老衰死していた。
年をとって、どうも体調がよくない、食欲がない…と思っているうちに、寝ている時間が長くなり、食物も水もあまりとらなくなり、しだいに意識がぼんやりしていって、ロウソクの火が消えるように逝った。
がんの治療もほかの病気の治療もなるべく遠ざけ、痛みや呼吸苦だけは抑えて体を自然に任せたい。
そう望む日本人が、今後ますます増えていくのかもしれない。
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