発酵水は、母なる海の恵みの日本在来の天然海藻(緑藻類・褐藻類・紅藻類)
およそ30種類を独自製法で長期自然発酵させて、手づくりで原液づくりをしている発酵飲料です。

郷田和夫さん 雑穀栽培の復活が地球を救う



※写真はイメージです


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いつも参考にさせていただいている季刊誌の「ジャパンズビーガンつぶつぶ」秋冬号から、雑穀栽培家の郷田和夫さんの記事「雑穀栽培の復活が地球を救う」をご紹介いたします。

郷田和夫さんは、30年ほど雑穀栽培に携わり、その輪を広げる活動を続けているそうです。

興味津々ですね。
私が農業をやるとしたら、個人的にはアワ・ヒエ・キビなどの雑穀栽培を一番やりたいです。

その理由はいくつかありますが、近い将来やってくると思われる食糧危機への対策をはじめ、現代人の食の改善や健康対策、そして日本のみならず世界、地球の環境対策などのためです。

雑穀にご興味がある方は郷田和夫さんの記事を参考にされてください。
また、過去記事の「なんで、雑穀を食べると元気になるの」や、ごはんや穀物関連の記事もご参照いただけますと幸いです。

雑穀栽培の復活が地球を救う
つぶつぶ栽培者ネット事務局長 郷田和夫さん
ジャパンズビーガンつぶつぶ 2022秋冬号

古代から第二次世界大戦時まで連綿と日本人の生命力を支えてきた雑穀が、近年、アッというまに消滅し、絶滅寸前にまで生産量が低下していきました。
そんな雑穀を畑に取り戻すために、つぶつぶ栽培者ネットを発足。
栽培に手間がかかり、多くの人がやりたがらない雑穀栽培の輪を広げてきたつぶつぶ栽培者ネット事務局長の郷田和夫がなぜ雑穀に注目して活動の運営を続けているのかを紹介します。

■雑穀栽培の価値と可能性
今では雑穀が何かを知らない人はいないでしょう。
私が雑穀に出会った30年以上前、若者のほとんどは、雑穀の存在を知りませんでした。
当時雑穀は、畑からも日本人の意識からも消滅しようとしていたのです。
昨今、美容や健康などの面からも広く脚光を浴び始めた雑穀ですが、農家の高齢化が進み、栽培面積は年々縮小しているのが現状です。

■健康な体と環境を取り戻す
大気汚染や放射能など生命力を損なう環境、不調や難病を引き出す生命力を低下させるような食べ物に取り囲まれて、私たちの体は、本来の力を発揮することができません。
また、新しく蔓延し出したさまざまな病に多くの人が悩まされています。

今や健康な体を取り戻したい、健康な環境を取り戻したい、というのは世界中の人たちの共通の課題になっているのです。

その難題を解決する力を持つ食べ物が雑穀です。
歴史をひもとくまでもなく、日本の人たちが、最も古くから耕し、命の糧としてきたのが、雑穀なのです。
栄養バランスに優れ、縄文時代から栽培されてきました。

今でも日本人は、炊いた穀物の呼び名である「ごはん」「めし」を、食事を指す言葉として使っています。

■一粒万倍のパワーを秘めた雑穀
縄文遺跡からもヒエやアワが出土しています。
トルコの遺跡(チャタルヒュユク)からは土器とパン焼きかまどが発掘され、すでに約1万年前には、穀物が栽培され、パンを焼くという文明が発祥していたことが明らかになっています。
文明の始まり期には、穀物栽培を中心にした母系制の平和な平等社会が何万年も続いていたことが、世界各地の古代遺跡の発掘から次々と証明されてきています。

伝統穀物である雑穀の種からは数千倍から万倍の分身が生まれます。
「一粒万倍」というのは雑穀のことだったのです。

雑穀の実(種)は、乾燥することによって長期保存できます。
火と水さえあれば、いつでも栄養いっぱいのおいしいごはんになって私たちの体を養ってくれます。
そして、実りのほとんどを食料として、ほんの一握りの実を種として育てれば、また同じだけの食料が確保できるのです。
こんなに利回りのいい投資は他にありません。

■雑穀栽培の復活が地球を救う
雑穀の大きな特徴であり魅力の一つとして、気候条件や水利条件に広く適合することが挙げられます。
アワ、キビ、モロコシ(高キビ)など半乾燥地帯で栽培化されたものが多いので、水があまりない環境でも育ちます。
また、寒さに対してもよく耐え、イネが満足に収穫できないような寒冷地や山間地でも栽培が可能です。
さらに、吸肥性が高く、土壌を選ばず、養分の少ない?せ地でも生育します。
病害虫にも強く、農薬を必要としません。

長年にわたり日本の風土に根付いてきた主要作物の急激な消滅は、日本人一人ひとりの生命力低下の一因となり、環境にも大きなダメージを与え続けています。

雑穀の生産に力を入れれば、山国である日本の希少な耕地を有効に活用することができます。
伝統の食生活の見直しとともに進めていけば食糧自給も夢ではありません。

日本含め、世界各地で伝統の雑穀食が復活すれば、世界の食糧問題は一気に解決することでしょう。
世界中の人間が、穀物を餌として飼育した動物の肉を食べるのをやめ、直接穀物、特に雑穀を食べる食生活に転換すれば、肉の数十倍の食料が確保できることになり、地球はまだまだ、たくさんの人口を養うことができるのです。

雑穀なら、水田のない地域でも、都会の空き地でも、誰もが今すぐに、雑穀栽培を開始することができます。

また、山間地でも寒冷地でも乾燥地でも育つ在来の雑穀を食卓によみがえらせることが、環境と共生できる食習慣を取り戻すための大きな鍵を握っています。

■いのちの種を守ろう!ライフシードキャンペーン
つぶつぶでは、1995年から「いのちの種をつなごう」と呼びかけて雑穀の種を分け、栽培方法を伝えるライフシードキャンペーンに取り組み続けています。
食料自給率が4割を切っている日本が生き残るためには、水田も農薬も必要ない風土に合ったおいしい雑穀の「種(tタネ)」と「栽培の技術」と「食の技術」をつなぐことが大きな力になります。

土地と人件費の高い日本で、年に1回しか経験できない、そして手間のかかる雑穀生産という仕事に取り組む生産者は、本当に希少です。

それでも、この取り組みに賛同し、雑穀栽培に取り組み始めてくれる生産者は年々増えてきています。

雑穀が豊かに実る大地を取り戻すこと、そして雑穀の生命力に満ちた食卓を取り戻すことは、健康な体を取り戻し、現代に調和社会を復活させる大きな第一歩になります。
是非、プランターからでも、雑穀栽培を始めてみてください。

郷田和夫
つぶつぶ栽培者ネット事務局長
東京生まれ東京育ち。「自分の目標をつかみたい!」という気持ちに突き動かされ、3年間勤めた会社を辞め、ヨーロッパ、北米、中米、南米を2年半かけてまわる。杜仲、エーゲ海のサントリーニ島でゆみこと出会う。帰国後再会し、「平和な世界を作るにはどうしたらいいか」「自分たちに何ができるのか」「お金に縛られすぎる生活からどうやって脱出するか」共通の問いを求めて暮らしの大冒険を開始する。1996年に山形いのちのアトリエを建設、つぶつぶファームを拓く。常に自然体で大きな仕事をこなすダンディーな70歳。
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