養老孟司さん、不耕起栽培を語る

※写真はイメージです

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皆さん、不耕起栽培ってご存じですか?
従来型の化学肥料を施肥した「慣行農法」、そして今じわじわ拡がりをみせる「有機農法」、さらに高名な福岡正信さんが提唱した「自然農法」と、同じ作物を栽培する農法でも色々なやり方があります。
それぞれピンからキリまであるように思いますが、個人的にはやはり一切耕さない、そして無施肥の自然農法を支持しています。
福岡正信さんの著書を読ませていただいたときは、目から鱗が落ちる思いでした。
まさに自然との共生そのもの、究極の理想的な農法だと思っています。
その自然農法について、養老孟司さんがわかりやすくお話してくれています。
養老孟司さんはまさしく知の巨人のお一人で、多方面でご活躍中です。
それでは朝日新聞さんのGLOBE+の記事『養老孟司さん、不耕起栽培を語る「1万年続けたことでも、180度違うこと考えていい」』を、下記のアドレスからご覧になり、参考にされてください。
養老孟司さん、不耕起栽培を語る「1万年続けたことでも、180度違うこと考えていい」
GLOBE+ 2022.09.23
https://globe.asahi.com/article/14722504
不耕起栽培に注目する流れは自然との共生への目覚めだという。
虫好きとして土の生態系に関心を寄せる、解剖学者の養老孟司さん(84)に聞いた。
(聞き手・石井徹)
世界を旅するとほとんどの川は茶色く濁っている。表土が流れ込むからだ。
でも、屋久島に昆虫調査に行った専門家から「屋久島では豪雨が降っても川が濁らない」と聞き、人が引っかき回さないと土は流出しないんだなあ、と思った覚えがある。
自然の土は塊の構造を持っていて、降った雨はその塊の間を流れるので簡単には土が溶け出さない。
その土の構造をつくっているのが地下の生態系で、大事なことは根を土に残すこと。
植物は勝手に生えているように見えるが、実は地下でつながっていて、生態系としての網の目が地下で成立している。
人はそれを耕すことで、一生懸命、壊してきた。
生態系の網の目が壊れると雨が降った時に土が流れてしまう。
人は1万年の間、さんざん土を掘り返し、それが農業だと思ってきた。
いまさら掘り返さない方がよかったと言われると、一瞬あぜんとするが、これは農業に限ったことではない。
有機農業を根性や信念でやる人もいるが、ゲイブ・ブラウン氏は米国人らしく、経済性や収益性を重視して周辺の農家とちゃんと競争している。
しかも自然を回復させた。夢のような話だが、成功物語としておもしろい。新しいアメリカンドリームだ。
人は思うようにならないと気が済まない。
自然も人生も計算できて、「予測と制御」ができると思っている。
徹底的に人工的な環境に住んで、努力すればそれだけの報いがあるという社会を作っちゃった。
でも、その考えは少し遠慮した方がよいのではないか。
自然は思い通りにならないし、先のことはやってみなければわからない。
【不耕起栽培ルポ】実践農家ブラウンさんの6原則
ゲイブ・ブラウンさんは農場で多くの家畜を放し飼いにしている。
ニワトリは約1千羽で、卵を産む時に自分で移動式の小屋に入る
化学肥料や農薬を使わない環境再生型農業はなぜ必要か。ゲイブ・ブラウンさんに聞いた。
不耕起栽培(耕さない農業)に成功したアメリカの農家「6原則は世界どこでも同じ」
この暑いのにみんな働いている。何でそんなに働かなきゃいけないんだって疑問を持ったことはないだろうか? もしかしたら畑を耕しているのと同じで、何もしなくても同じぐらい効果が得られるのかもしれないのに。
うちの猫を見ているとだいたい寝ている。
自然は無理はしないようにできているので、そのままにしておけばいいのに、人はそれが気にいらない。
額に汗して働いて収穫を得た、自分がやったっていうのが大事で、努力が無駄じゃない、生きがいを感じられるような状況を無理につくっているように見える。
医者も同じ。病気ってのは、体がひとりでに直す。
人間の体は自然。自然は下手に手を入れるよりはそのままにしておいた方が良い結果が得られる。
でも、医者はどうしても手を入れようとする。患者さんも同じで、そう思いたい。だから余計なことする。
農業と同じ。
自然のまねをするとか、自然に従うとか、自然と共生するってよく言うが、僕はずっと虫を見てきて、自然と共生するという考えがこれから強くなっていくんじゃないかと思う。
国連まで言い出しているわけだから。持続可能にして行くためには、自然に従って自然と共生するのが一番いい。その傾向は新型コロナで、地方への回帰のように結構出てきたが、次に大きな災害が起きれば、これは間違いなく日本全体に広がるだろう。
いまの生活を安定したものと錯覚してこのまま行こうと思わない方がいい。
不耕起栽培に注目が集まっているのは、人類が1万年やり続けたことでも、180度違うことを考えてもいいのだというメッセージだと思う。
ようろう・たけし
解剖学者。東京大学名誉教授。2003年に出版された「バカの壁」が450万部を記録し、戦後日本の5指に入るベストセラー。昆虫採集が趣味でゾウムシを集めている。
石井徹
朝日新聞編集委員
1960年生まれ。環境・エネルギー担当編集委員。モットーは「地球やエコのために、我慢はしない」。
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