発酵水は、母なる海の恵みの日本在来の天然海藻(緑藻類・褐藻類・紅藻類)
およそ30種類を独自製法で長期自然発酵させて、手づくりで原液づくりをしている発酵飲料です。

「ヒト微生物叢(そう)」とは?ヒトと共生する微生物集団



※図1.ヒト微生物叢(そう)とは ~腸内細菌を含む、ヒトと共生する微生物集団~

日本では「人体常在菌」や「ヒト微生物叢」と呼ばれているマイクロバイオームの情報をご紹介いたします。
それらを代表する腸内細菌叢(腸内フローラ)などですっかりお馴染みになったのではないでしょうか。

私たちが住む地球は多様性に富んだ豊かな生物に恵まれた星です。
現在発見されているだけでも約175万種の生物がいますが、まだ発見されていないものを含めると3,000万種にも及ぶとみられています。

そのうち、細菌は1万種ほどが確認されていますが、実際に存在するものの0,1%にも満たないと推定されていると数日前の産経ニュースで報じられていました。

すごいですね。
まだほとんどと言っていいくらい、何もわかっていないと言っても過言ではないと思います。

それでもヒト微生物叢に関してはめざましい発展を遂げていて、例えば細菌が存在しないはずの脳の様々な病気(自閉症など)について、腸内細菌との関係を示唆するデータが多く報告されているといいます。

これは、腸内細菌が分泌した何らかの物質が、血管を通って脳へ流入するなどのメカニズムが存在することを示していると考えられていて、これまでのように腸内細菌-腸の病気、口腔細菌-口の中の病気など単純なことではなく、全身の微生物叢が全身の様々な病気に相互に関係している可能性があると考えられているようです。

それでは、つくばサイエンスさんがニュースで、私たちにもわかりやすくやさしく伝えてくれていますので、下記のアドレスからご覧になり、お役立てください。

つくばサイエンスニュース
腸内細菌を科学する ~サイエンスと医療の革新~
(2017年7月15日)
https://www.tsukuba-sci.com/?column01

はじめに
「腸内細菌」という単語で、皆さん何を思い浮かべられるでしょうか。
おそらく、“発酵食品やヨーグルトを食べてお腹を健康に、そしてお通じを良く、、、”といったことを連想される方が多いのではないかと思います。
ただ最近では、「腸内細菌」が私たちの身体の健康、そして病気と非常に深く関係していることが科学的に明らかになりつつあり、研究対象として大変注目されています。
今回は、「腸内細菌」に関する歴史、注目動向、そして、わが国が一丸となって進めるべき研究開発について簡単にご紹介します。

「便移植」で劇的な治療効果 
強毒性Clostridium difficileという細菌が感染することで発生するある種の腸疾患は、例えば米国では年間約2.9万人が亡くなってしまう、深刻な疾患です。
既存の抗生物質では3割強の人々しか救うことが出来ず、有効な治療法が心待ちにされていました。
その状況を大きく転換させる驚くべき治療法が、2013年にオランダの研究者らによって発表された「便移植」です。
「便移植」とは、“健康な人から採取した便“を患者さんに投与する治療法で、なんと9割を超える人々の治療に成功し、既存の治療法を凌駕する新規治療法となりました。
調べたところ、少なくとも1950年代頃から「便移植」は細々と行なわれていた形跡もありますが、2013年の発表で、統計学的エビデンスをもとにした有効な治療法であることが実証されたのは、非常に注目すべき事実です。

「腸内細菌カクテル」の開発 ~日本人研究者の大活躍~
「便移植」は高い有効性を示す画期的な治療法ですが、安全性など問題点も多く存在します。
それら問題点を解決するには、「便移植」で実際に治療に役立っている要素だけを絞り込むことが重要となります。
その絞り込みに成功したのが、わが国の本田賢也博士(現・慶應義塾大学)です。
本田博士は、日本人研究者たちが戦前から長年に亘ってコツコツと積み上げてきた培養法などの職人芸的な実験技術と、日本が世界をリードしている最先端の免疫科学を融合させることで、「便移植」のカギとなる17種類の腸内細菌の同定に世界で初めて成功しました。
この研究成果は世界で大きく注目され、この研究をベースに米国でベンチャー企業が設立され、大手製薬企業に241百万ドルという破格の金額で買収されました。
現在、「便移植」に代わる新規治療技術として、「腸内細菌カクテル(先述の17種類の腸内細菌を混合したもの)」の開発が強力に進められています。
まさに、わが国の研究者がお家芸を駆使して、世界に新たな医療の方向性を示した素晴らしい事例です。

“腸内細菌”を含む、“ヒト微生物叢”の重要性
これから注目すべきものは腸内細菌だけではありません。
例えば、口・鼻・耳・肺・生殖器・皮膚など、私たちの身体の表面の様々な部位にも沢山の細菌が住んでいます(図1)。
そして、それらは私たちの健康や病気と密接に関係していることが示唆されています。
例えば、皮膚細菌とアトピーの関係、口腔細菌と口内の粘膜炎の関係を示唆するデータが報告されています。
さらに注目すべきことは、細菌が存在しないはずの脳の病気(自閉症など)について、腸内細菌との関係を示唆するデータが多く報告されている点です。
これは恐らく、腸内細菌が分泌した何らかの物質が、血管を通って脳へ流入するなどのメカニズムが存在することを示しています。
すなわち、腸内細菌-腸の病気、口腔細菌-口の中の病気など単純ではなく、全身の微生物叢が全身の様々な病気に関係している可能性があると言えます。

わが国一丸となって取り組むべき研究開発
腸内細菌を含む「ヒト微生物叢」は、病気の成り立ちの理解や医療技術開発にとって、これから大きく注目すべき研究対象です。
その研究開発を進めるためには、関係省庁が連携し、わが国が一丸となって研究開発投資を行うことが重要です。また、研究成果の速やかな社会実装のため、製薬企業と国との連携体制が構築されることが期待されます。

【参考資料】
1.JST-CRDS 研究開発の俯瞰報告書「ライフサイエンス・臨床医学分野(2017年)」
P.145(3.1.6 微生物叢(マイクロバイオーム)の科学)
http://www.jst.go.jp/crds/report/report02/CRDS-FY2016-FR-06.html
2.JST-CRDS戦略プロポーザル「微生物叢(マイクロバイオーム)研究の統合的推進 ~生命、健康・医療の新展開~」
http://www.jst.go.jp/crds/report/report01/CRDS-FY2015-SP-05.html

科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)
ライフサイエンス・臨床医学ユニット フェロー 辻 真博

辻 真博(つじ まさひろ)
2003年、東京大学農学部卒。2003年、独立行政法人(現・国立研究開発法人)科学技術振興機構入構、戦略的創造研究推進事業発展研究(SORST)などのファンディング業務を担当。2009年より同研究開発戦略センター(CRDS)にて、ライフサイエンス・臨床医学分野の調査、政策提言活動を担当。科学の奥深さ、面白さに日夜興奮しつつ、国際競争の激しい本分野においてわが国が活路を見出せる研究開発戦略を日々模索している。
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