「本物の醤油」の驚くべき健康効果

※写真はイメージです。
2020年05月17日 16時50分投稿の再掲載
私はいつも、本物の発酵食品を摂りましょう!とおすすめしていますが、その代表的な一つ、本醸造の醤油のお話をいたします。
醤油は食生活や健康の維持増進、腸活には欠かせませんね。
私は静岡に移転する前ですが、奈良県桜井市に4年半ほど住んでいました。
そこでは百数十年の歴史を持つ「醤油醸造場」と提携し、昔ながらの杉樽で本醸造醤油をつくる醤油蔵の一角で仕事をしていました。
そこでやっていた仕事は、私どもがつくる「発酵水」と、昔ながらの本格的な醤油とのコラボにより、全く新たな健康効果や機能性を持った未来指向の醤油を開発製造していました。
美味しくて、しかも最高に体に良い醤油をつくるのがコンセプトでした。
お陰さまで、評判はすこぶる上々で、当時の船井オープンワールドの展示ブースでも行列ができ、また大阪を代表する某有名百貨店においても展示されるほど好評でした。
(諸事情があって継続していませんが、でもまたいつか、更に良いものをつくりたいというのが、今後やりたいことのひとつです)
その時、発酵水ベースの本醸造醤油をつくるために、昔ながらの古式醸造法の手ほどきを受けて、生まれて初めて1年半かけて本格的な醤油づくりを体験しました。
そこで教えられたのは、“ふた夏越えて醸造”された醤油に対してはじめて、「本醸造醤油」という名が冠せられるということでした。
つまり2~3月頃の寒仕込みから始まって、その年の夏とさらに翌年の夏の、夏を2回経て熟成発酵させて、秋に出荷するので合わせて1年半以上かかるということです。
最近は本来、1年半以上かかる本醸造醤油に対し、速醸技術により4ヵ月でつくるもの、さらにはわずか20日間でつくる速醸法による低価格のものが、スーパーなどで大量に出回っています。
また、新式醸造醤油というものもあり、大豆のタンパク質を塩酸で分解したアミノ酸液を加えて熟成させますが、これも短期間でつくられます。
私からいわせると、これらはいずれも“醤油ふう”と呼ぶべき似て非なるものです。
これらの安近短な醤油は、味だけを追求したもので、美味しければイイ、安けりゃイイ、という代物で、400~500年も前から連綿と受け継がれてきた本物の本醸造の素晴らしさや、何かとても大切なものを忘れ去ってしまったのではないか?という気がします。
また、醤油は安いもの、醤油にお金はかけない、という私たち消費者のあり方にも大きな問題があると思います。
今日は醤油のつくり方や種類、美味しさの秘密などについてご紹介するのではなく、本醸造の醤油だけが持つ「本物の醤油の驚くべき健康効果」について、お伝えしたいと思います。
たとえば皆さん、醤油が血圧を下げたり、糖尿病やガンを予防するなんていったら、さぞかしエ~っと驚かれるのではありませんか?
また、健康と病気、老化、美容などと”酸化”が深くかかわっていることは、ご存知の方も多いと思いますが、この酸化に対する抗酸化作用で有名なものとしては、赤ワインやビタミンCなどがありますが、なんと本醸造醤油は赤ワインの約10倍、ビタミンCの150倍という、もの凄い抗酸化作用があることが発見されているとのことです。
これらはほんの一部ですが、今回は醤油一筋に人生を歩んでこられた「醤油醸造家」の井上平祐氏が大阪の地域新聞に連載したコラムや、日経BP社の記事などから引用してお伝えしたいと思います。
日本が世界に誇る本当の意味での総合健康食品、醤油の素晴らしい機能性と健康効果を知って頂き、積極的に食生活に摂り入れて健康にお役立てて頂ければ幸いです。
醤油に想う 井上平祐 (※一部、作者の編集による)
■速成醸造醤油が忘れ去ったもの
昭和30年代、醤油の速醸技術が開発され、技術の進歩は手間と無駄を排し、利益率を向上させ、より良く、より安く、製品を提供することに成功し、社会に貢献したかのように見えます。
但し、そこには重要な忘れ物があります。
醤油の醸造はただ単に旨味をつくるのが目的なのでしょうか、醸造という強い微生物の関与は、もっと深い、デリケートなものを含んでおり、それこそが醤油の真の美味しさの源であります。
醤油の熟成は1ml中、数千万個もの、しかも無数の種類の微生物が生きるための環境つくりに、長い間で努力しあった結果です。
微生物(但し、ある一定の環境の中で)のつくった良い環境は、人にも良いのです。
具体的には微生物は生きるためにあらゆる生理活性物質をつくります。それを頂くのが醸造です。
人は体に良いものを美味しく感じます。その美味しさが醤油の味です。単なる旨味ではありません。
最近の研究で解りかけてきました。
■麹菌が生み出す数々の生理活性物質
醤油づくりは麹づくりから始まります。
日本の醸造は、酒、味噌、醤油、酢、全部麹から始まります。
麹菌は酵素がタンパク質やデンプンを加水分解するときに開放されるエネルギーで生きています。
そのために酵素をたくさんつくります。人と麹菌の見事な共生です。
麹菌は自分が生きていくために、いろいろな生理活性物質をつくります。
ビタミン類ではB群をはじめニコチン酸、パントテン酸、ナイアシン、イノシトールなど多量につくります。ACE阻害ペプチドもつくります。高血圧防止能で注目されています。
また、麹酸をつくりますが、これは養毛剤として化粧品に利用されているほか、活性酸素捕捉能の強さから、美肌、老化防止効果が強いです。
醤油の醸造に関する微生物は幾種類とも判らぬほどですが、それぞれの微生物が麹菌と同様に自己保全のための物質をつくり、種族の優位を保つ物質をつくり合って生きている世界です。
醸造の神秘性はその中にあります。
醸造とは微生物が何億年という体験をもとに、一生懸命生きていくために努力し合った、精緻で密度の高いものなのです。人間の浅知恵で変な細工をするから間違いが起こるのです。
■醤油の復権を願う
今まで1年半以上かけていた熟成期間は4ヶ月に短縮され、あらゆる工程が再検討され、清潔、省力、簡素が徹底しました。
つくり手が微生物を管理、制御して、あらゆる努力を「旨味をつくり出す」に集中し、それ以外を切り捨て、安さと品質の安定を得ました。全国の醤油屋がいっせいにそれに集中しました。
そして、今日のような安直で扁平な醤油像ができあがりました。
私は特に、最も強い微生物の関与でできる醤油は、最も強い生理活性物質を持っているはずである。
そして、それが(特に昔どおりにつくられた)醤油にある、あの馥郁(ふくいく)たる香味であると信じ、その証明を願ってきました。
それが、我々がやってきた馬鹿な回り道が回り道でない証明になると、またそれが醤油の復権になると思ってきました。
■醤油の生理活性物質の機能性
生理活性物質はビタミン類、ホルモン類、メラノイジンのような不安定なもの、糖タンパク(糖類と数個のアミノ酸で分子をつくるもので無数の種類があり生理活性との関連はほとんど分かっていない)、フラボン類のような植物色素、各種酵素など、おそろしく広い範囲にまたがっています。
醤油の機能性で検索したところ、数編の文献が見つかりました。
いずれも近年の文献で、抗腫瘍性、抗変異性、血圧降下能など、さまざまな生理活性物質に関する報告がありました。素晴らしい発見でした。以下、詳述します。
1.醤油フラボンの機能性
フラボン類は植物の色素です。緑は葉緑素によりますが、赤、黄、黒ほかいろいろな色がありますが、フラボン類の色が多いのです。これも生理活性の宝庫です。
お茶のカテキンもその一種ですが、ヒスタミンの抑制効果などがあります。
植物が紫外線から組織を守るためにつくっているもので、当然、活性酸素捕捉能が強いです。
①.血圧降下作用
醤油は辛いから薄めに使わなければ体に悪いと思っていられるでしょう。医者もそのようにすすめているはずです。ところが、真っ赤な濡れ衣なのです。
醤油を犬に2~4ml/kg(犬の体重を3kgとすると6~12ml)与えると、約1分後から急激に血圧が20~80mmHg・20~66%低下し、30分~1時間持続後正常に復帰するという実験があります。
②.食欲の増進
胃壁の血液量も増加し、食欲の増進が見られます。これは、イソフラボンなどが多量にあるからです。
③.抗ヒスタミン性
特筆すべきは、3年ほど前に発見されたイソフラボンが醸造中に変化し、酒石酸誘導体になった醤油フラボンが強い抗ヒスタミン性(アンギオテンシンⅠ変換酵素(ACE)の阻害能)を持っています。
④.抗酸化性、抗腫瘍性
醤油フラボンは抗酸化性や抗腫瘍性も強いものですが、これは醤油、味噌以外の自然界には存在せず、大豆を原料とした醸造物のみに存在するものです。
お茶に含まれるカテキン(これもフラボン類です)同様、他の薬品のような毒性がありません。
2.メラノイジンの機能性
味噌、醤油の色はメラノイジンによりますが、メラノイジンはアミノ酸と糖が化合したもので、非常に不安定な分子で分子量も定まらないものです。
しかし、これがいろいろな素晴らしい性質をたくさん持っています。
①.血圧降下作用
フラボン類同様に血圧降下作用があります。その強さは0,2%溶液でACE活性を半減という強さです。
②.急激な血糖値の変化を防ぐ
デンプン分解酵素抑制機能があり、急激な血糖値の変化を防ぎます。
③.糖尿病を予防
トリプシンを阻害し、1mg/?で充分な効果があり、糖尿病を予防する。また最近、ガン細胞の増殖抑制効果が注目されている。
④.腸内善玉菌の乳酸菌を増加
食物繊維類似機能があり、ラットの飼料に5%添加により、腸内乳酸菌が非常に増加した実験がある。
⑤.その他の機能性
・抗変異性
・老化防止能
・金属イオンと結合して不溶化する(金属が酸化の触媒をする)
これらは全てメラノイジンの持っている強い抗酸化性、活性酸素捕捉能に起因しています。
当然ながら、醤油と味噌に特に多く含まれています。
3.フラノン化合物の抗腫瘍性、制ガン効果
最近わかったことですが、醤油の香りに含まれているフラノン化合物(甘い香り)は非常に強い抗腫瘍性があります。マウス実験の結果50PPM(100ml中に5mg)飼料で有意な制ガン効果が見られます。
これはメラノイジン生成過程で変化したもので、当然醤油と味噌に多く含まれています。
4.ニコチナアミンの血圧降下作用
血圧降下に寄与するニコチアナミンも報告されています(今後まだまだ報告が増えると思います)。
これら体に良いとされる物質は、抗酸化性、活性酸素捕捉能とがあります。
醤油には以上のように強い抗酸化性があります。
その面で醤油は日本人の健康にどれほど貢献してきたかしれません。
そこに醤油の本当の姿があると思っています。
■醤油、味噌は塩を安全に摂取する先人の知恵
塩は自然界で最も暴れん坊の塩素(Cl-)とナトリウム(Na+)の化合物です。
ゆえに安定であり、ゆえに刺激が強いのです。
醤油、味噌はそれを安全に摂取する先人の知恵です。
■なぜ味噌が存在しているのに醤油が生まれたのか?
発酵醸造でできる、酒、味噌、醤油、酢、みんな必然的に我々に有益です。
その中で最も強い発酵を経てつくられる醤油は、最も豊富に生理活性物質が含まれているのです。
そして、それが醤油の風味の源なのです。
さもないと、物を大切にした昔の人が全部食べられる味噌があるのに、搾りかすを捨てなければならない醤油をわざわざつくりません。まさに醤油は生理活性物質の宝庫です。
『うまい醤油を味わう』 日経BP社(日経ヘルス2002年8月号)
醤油は脳の健康に欠かせない成分の宝庫
醤油には21世紀をパワフルに生きるための「脳の健康」に欠かせない成分が含まれている。
総合長寿研究所所長・永山久夫
■豆腐より多い有効成分
醤油は大豆由来の有効成分に富んだサプリメント的フード。
醤油は液体なので、ほとんど水みたいなものだと思われるかも知れないが、実は一般的な濃口醤油で水分量は100g中、67,1gしかない。
つまりビタミンなどの有効成分が詰まった固形成分が、全体の30%以上を占めているのだ。
木綿豆腐でさえ固形成分は15%程度なのだから、この量がいかに多いかがわかるだろう。
■醤油は21世紀の脳の役に立つ
コンピューターを相手に創造性の高い仕事をする21世紀型の脳をつくるためには、発酵食品や刺身などの生魚を取り入れた和食が最適。和食は醤油文化なくしてはあり得なかったものです。
まず、醤油に含まれるビタミンB6は、脳の神経伝達をスムーズにする。
そのほか、大豆由来のレシチンは脳や神経組織の構成成分として記憶力減退の防止に役立つ。
■代謝を促進して若々しい体をつくる
ビタミンB6は肉や魚などのタンパク質の代謝を促す。刺身をつけ醤油で食べるのは魚の生臭みを消すとともに、タンパク質を効率良く代謝して若々しい体をつくるという非常に理にかなった組み合わせ。
ダイエットの強い味方、脂肪を代謝するビタミンB2や、新陳代謝をスムーズにし、生殖能力にも影響の大きい亜鉛。
また、大豆由来のイソフラボンは女性の更年期障害と骨粗しょう症を防ぐ。
発酵で生まれる香りと色が体の酸化を防ぎ、肥満を防ぐ。
血圧を下げるアミノ酸成分も。
大妻女子大学 第三食品学研究室 農学博士 大森正司教授
微生物の働きと加熱(火入れ)でできる香り成分や色成分は抗酸化力が高く、ガンの発生を防ぐ。
大豆に含まれるアミノ酸、ニコチアナミンは血圧を下げる作用が強い。
胃液の分泌を高め食べ物の消化を高める効果や、食中毒の原因となる病原菌の増殖を抑える効果も確認されている
■おいしさ・香りこそ最大の健康効能
〇リラックス効果が高い
「醤油の飽きのこないおいしさ・香りは、リラックス効果が高いことがわかっています」。
大妻女子大学の大森正司教授は、おいしさ・香りこそが、醤油の最大の健康効能と語る。
醤油のおいしさ・香りがもたらす健康効能は、米国ウィンスコンシン大学食品研究所が最初に見つけた。
〇強い抗酸化力でガンを抑制
発がん物質をネズミに投与して胃ガンをつくる実験で、醤油を20%含む餌をネズミに食べさせたら、胃ガンの発生率が3分の1に抑えられた。
その有効成分を調べてみたら、醤油の主な香り成分フラノンだった。
フラノンは、酵母の働きで原料の大豆と小麦から醸し出されると考えられている。
その後の研究でこのフラノンは、体の酸化を防ぐ抗酸化作用が強いことがわかった。
この抗酸化作用によってガン発生を抑えてくれるらしい。
〇胃液の分泌を促進し消化をよくする
醤油を澄まし汁で飲むと胃液の分泌が促進される。食事の最初に澄まし汁を飲めば、胃液が充分に出て食べた物の消化がよくなる。
〇血糖値の上昇を抑える
醤油製造工程の発酵と加熱(火入れ)によってできる色素成分メラノイジンも、フラノンと同じく抗酸化活性が強いことが知られている。
このメラノイジンは、食事をした後の血糖値の上昇を抑える作用もある。
女子栄養大学の実験で、10匹のラットを2群に分け、メラノイジン1%を含む10%ショ糖(砂糖)溶液を飲ませ、血糖値の変化を調べた。
メラノイジンを含まないショ糖溶液を飲ませた場合に比べ、血糖値の上昇や下降が緩やかになった。
メラノイジンは醤油と同じ発酵食品の味噌にも含まれる色素成分だが、醤油や味噌は低インスリン・ダイエットに適した色素を含んでいるのだ。
〇醤油のアミノ酸は血圧を下げる
醤油には、血圧が高めの人に嬉しい成分も入っている。
大豆に含まれるアミノ酸の一種であるニコチアナミンは、血圧を下げる効果が高いことがわかった。
醤油を飲むと一時的に血圧が下がることも知られている。
■酢や醤油で食中毒対策
保存のきく醤油は、食中毒の原因となる病原菌の増殖を抑える作用も持つ。
日本が世界に誇る醸造調味料である醤油や味噌、お酢を食中毒対策に活用しよう。
しょうゆに赤ワイン上回る抗酸化作用あり 大紀元(2006.06.04)
http://www.epochtimes.jp/jp/2006/06/html/d74202.html
シンガポール国立大学の研究チームによると、東アジア諸国で広く使われているしょうゆには、赤ワインやビタミンC以上に細胞へのダメージを減らす効果があるという。
3日付のストレーツ・タイムズ紙が報じた。
科学者らは、しょうゆには赤ワインの約10倍、ビタミンCの150倍もの抗酸化作用があることを発見したという。
赤ワインや果物、野菜などに含まれる抗酸化物質は、ヒトの細胞や組織を傷つけるフリーラジカルに対抗する力を持つ。
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